子連れ再婚家庭の難しさを深く知る
子連れ再婚家庭の何が難しい?
子連れ再婚家庭には、一般の家庭にはない特有の難しさがあります。
当事者の方だけではなく、身近に子連れ再婚家庭がいる方、子連れ再婚家庭を知らない方にも、知って欲しいと思うことをいくつかご紹介します。
1. 子どもの心の葛藤:再婚は“親の幸せ”だけではない
子どもは、親の再婚によって生活環境が一変するだけでなく、心理的にも大きな影響を受けます。
親の再婚=自分の生活の変化
→ 転校、引っ越し、名字の変更、家族構成の変化など、環境が激変します。
「実の親を裏切るような気持ち」
→ 特に、亡くなった親や離れて暮らす親への罪悪感を抱く子もいます。
「新しい親」に対する複雑な感情
→ 好きになってもいいの?距離を取った方がいい?混乱しやすい時期。
実際には、「ママやパパが幸せなら私も嬉しい。でも、離れて暮らすママやパパのこと忘れたくない」
というような、“心の中で両親が並んでいる”状態が続くこともあります。
2. 継親との距離感の難しさ:家族になろうとするほどすれ違う
継親が「早く仲良くなりたい」と思って行動しても、子どもには「押しつけ」に感じられることがあります。
一方で、継親が距離を取ってしまうと「自分が嫌われているのかも」と誤解されることもあります。
ポイントは、親以上でも、他人以下でもない“信頼できる大人”としての立ち位置を目指すこと。
「好かれよう」とするより、「あなたを大切に思っているよ」という安心感をじわじわ届けることが大事です。
3. 実親(元パートナー)との関係:見えないストレスと影響力
・養育費のやりとり、面会交流、学校行事での顔合わせなど、「完全には切れない関係」が続くことが多い。
・継親にとっては、「前のパートナーの影」が常に家庭内に存在するように感じることがあります。
・特に子どもが前の親の話を頻繁にする場合、比較されたり、否定されたと受け取られることもあります。
ポイントは、「今の家族の関係は“過去の否定”ではない」と継親が理解し、パートナーもそのケアを忘れないこと。
解決のヒント:
・最初は実親が子どもへのしつけの主体になり、継親はサポート役に回る。
・夫婦間で「どんな家族をつくりたいか」をしっかり話し合い、役割を共有しておく。
5. 周囲からの偏見・孤立:安心できる居場所がないと感じる
・「再婚家庭=複雑でうまくいかない」というステレオタイプな見方に傷つくことも。
・子どもが周囲に「お父さん(お母さん)は実の親じゃない」と言えず、孤独を感じることもあります。
大切なのは、「うちはうちのかたちでいいんだよ」という価値観を家庭内で共有すること。
「普通の家庭」に合わせようとせず、「うちらしい家族の形”」を育てていく視点が大事です。
子連れ再婚家庭で大切にしたいこと
・子どもの心に寄り添う→無理に仲良くしようとせず、「気持ちを大事にしてるよ」と伝える
・夫婦での対話→家族のルールや価値観をすり合わせておく
・継親の立ち位置を見直す→最初は“信頼される大人”を目指す
・周囲の理解を得る→学校や親戚にも再婚家庭の事情を少しずつ伝えていく
★まとめ★
子連れ再婚は、新たな家族の形を築く大きな挑戦です。
しかしその分、ひとつひとつの困難を乗り越えた先には、
“血縁ではなく信頼でつながる家族”という、かけがえのない絆が生まれます。
完璧な家族を目指す必要はありません。
それよりも、「自分たちらしい関係を大切に育てていくこと」が何より大切です。
でも、「どうしたらいいのか分からない」「このままで大丈夫かな」と
立ち止まりたくなるときは、誰かと一緒に考えてみてもいいのです。
もし、今の気持ちを誰かに話してみたくなったら
どうぞお気軽にご相談ください。
あなたと、あなたの大切な人たちが、少しでも心穏やかに過ごせるよう、
カウンセラーとして丁寧に寄り添います。
NPO法人M-STEP 理事長 ひらたえり
子連れ再婚家庭には、一般の家庭にはない特有の難しさがあります。
当事者の方だけではなく、身近に子連れ再婚家庭がいる方、子連れ再婚家庭を知らない方にも、知って欲しいと思うことをいくつかご紹介します。
1. 子どもの心の葛藤:再婚は“親の幸せ”だけではない
子どもは、親の再婚によって生活環境が一変するだけでなく、心理的にも大きな影響を受けます。
親の再婚=自分の生活の変化
→ 転校、引っ越し、名字の変更、家族構成の変化など、環境が激変します。
「実の親を裏切るような気持ち」
→ 特に、亡くなった親や離れて暮らす親への罪悪感を抱く子もいます。
「新しい親」に対する複雑な感情
→ 好きになってもいいの?距離を取った方がいい?混乱しやすい時期。
実際には、「ママやパパが幸せなら私も嬉しい。でも、離れて暮らすママやパパのこと忘れたくない」
というような、“心の中で両親が並んでいる”状態が続くこともあります。
2. 継親との距離感の難しさ:家族になろうとするほどすれ違う
継親が「早く仲良くなりたい」と思って行動しても、子どもには「押しつけ」に感じられることがあります。
一方で、継親が距離を取ってしまうと「自分が嫌われているのかも」と誤解されることもあります。
ポイントは、親以上でも、他人以下でもない“信頼できる大人”としての立ち位置を目指すこと。
「好かれよう」とするより、「あなたを大切に思っているよ」という安心感をじわじわ届けることが大事です。
3. 実親(元パートナー)との関係:見えないストレスと影響力
・養育費のやりとり、面会交流、学校行事での顔合わせなど、「完全には切れない関係」が続くことが多い。
・継親にとっては、「前のパートナーの影」が常に家庭内に存在するように感じることがあります。
・特に子どもが前の親の話を頻繁にする場合、比較されたり、否定されたと受け取られることもあります。
ポイントは、「今の家族の関係は“過去の否定”ではない」と継親が理解し、パートナーもそのケアを忘れないこと。
解決のヒント:
・最初は実親が子どもへのしつけの主体になり、継親はサポート役に回る。
・夫婦間で「どんな家族をつくりたいか」をしっかり話し合い、役割を共有しておく。
5. 周囲からの偏見・孤立:安心できる居場所がないと感じる
・「再婚家庭=複雑でうまくいかない」というステレオタイプな見方に傷つくことも。
・子どもが周囲に「お父さん(お母さん)は実の親じゃない」と言えず、孤独を感じることもあります。
大切なのは、「うちはうちのかたちでいいんだよ」という価値観を家庭内で共有すること。
「普通の家庭」に合わせようとせず、「うちらしい家族の形”」を育てていく視点が大事です。
子連れ再婚家庭で大切にしたいこと
・子どもの心に寄り添う→無理に仲良くしようとせず、「気持ちを大事にしてるよ」と伝える
・夫婦での対話→家族のルールや価値観をすり合わせておく
・継親の立ち位置を見直す→最初は“信頼される大人”を目指す
・周囲の理解を得る→学校や親戚にも再婚家庭の事情を少しずつ伝えていく
★まとめ★
子連れ再婚は、新たな家族の形を築く大きな挑戦です。
しかしその分、ひとつひとつの困難を乗り越えた先には、
“血縁ではなく信頼でつながる家族”という、かけがえのない絆が生まれます。
完璧な家族を目指す必要はありません。
それよりも、「自分たちらしい関係を大切に育てていくこと」が何より大切です。
でも、「どうしたらいいのか分からない」「このままで大丈夫かな」と
立ち止まりたくなるときは、誰かと一緒に考えてみてもいいのです。
もし、今の気持ちを誰かに話してみたくなったら
どうぞお気軽にご相談ください。
あなたと、あなたの大切な人たちが、少しでも心穏やかに過ごせるよう、
カウンセラーとして丁寧に寄り添います。
NPO法人M-STEP 理事長 ひらたえり